正常骨組織由来細胞
1.ご案内本細胞は正常骨組織より分離、調製された細胞であり、形態及び細胞マーカーの発現状態により、線維芽細胞様の性状を示します。 分化誘導により骨芽細胞へと分化することを、細胞染色・分化マーカーの遺伝子発現により確認しており、 骨芽細胞への分化、骨の形成、代謝研究等にご利用可能です。 |
資源番号 | 提供者 | 細胞数/本 | 解凍直後の生存率(*1) | 本数 |
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HT73641231-O | 男性(幼児) | 1.6 x 106 | >90% | 17本 |
HT82507322-O | 女性(幼児) | 7.3 x 105 | >90% | 18本 |
HT47250950-O | 女性(幼児) | 1.2 x 106 | >90% | 20本 |
HT5139-O | 男性(幼児) | 9.9 x 105 | >90% | 20本 |
HT8348-O | 男性(幼児) | 6.7 x 105 | >90% | 10本 |
(*1)バイアルを微温湯で解凍した直後にトリパンブルー染色し、計数した細胞数から求めた数値です。
解凍翌日の生存率・接着率はこの数値より低下いたします。
現在のロットの推奨培地は、DMEM(Gibco) + 10%FBS + 50μg/mLアスコルビン酸リン酸エステル(Wako)です。
- 日本人
- 多指症形成外科手術で摘出された余剰組織由来骨組織
- HCV、梅毒の検査結果は陰性
- 遺伝子解析研究への利用は不可
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トリミング
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プレートへの骨組織播種、組織から細胞が現れ、
サブコンフルエントになるまで培養
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0.25% トリプシン / 0.02% EDTAで継代、培養
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セルバンカー 1に懸濁
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プログラミングフリーザーにて緩慢凍結
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液体窒素タンクに保管
5.細胞の性状検査
- 使用機材
- 培養培地:DMEM(GIBCO, Code No.11885-084) + 10%FBS + 50µg/mLアスコルビン酸リン酸エステル(Wako Code No.:013-19641)
- 培養器質:付着細胞培養用プラスチックディッシュ/フラスコ/ マルチウェルプレート、type I collagenコート6wellプレート(住友ベークライト株式会社 Code No.:MS-0006K)、 またはtype I collagenコートチャンバースライド(IWAKI Code No.: 4722-010; 免疫染色時)
- StepOnePlus Real-Time PCR System (Applied Biosystems)
- TapMan Fast Advanced PCR Master Mix (Applied Biosystems, No.4444556)
- TapMan Gene Expression Assay (Applied Biosystems, RUNX2;No.Hs0000000_m1 , Collagen Type 1;Hs164099_m1 , SPARC;No.Hs000000_m1 , ALPL;No.Hs000000_m1)
- 解凍直後の全細胞数、生細胞数: トリパンブルー色素排除法
- 継代後の増殖確認(図1)
- 染色法による骨芽分化誘導の確認(図2)
- 遺伝子解析による骨芽分化誘導の確認(図3)
- 蛍光免疫染色法による細胞マーカー検査:◆Vimentin + , ◆CD90 + , ◆SPARC +
- 微生物汚染検査(細菌・真菌・マイコプラズマ): 陰性を確認
【図1】継代後の細胞増殖 | |
培養1日後 | 培養3日後 |
【図2】骨芽分化誘導 染色例 | |
アリザリンレッド染色 |
ALP染色 |
【図3】骨芽分化誘導 遺伝子解析例 | |
RUNX2 |
Col1A2 |
SPARC |
ALPL |
多指症由来皮膚組織からの細胞調製と研究資源化について、誌上報告を行っております。
合わせてご参照下さい ([JSTAGE] )。
Nozomi Sugihara, Motonobu Satoh, Takuo Kosaka, Aya Kasamatsu-onishi, Akifumi Matsuyama, Shin Enosawa, Makoto Hikosaka, Tsuyoshi Kaneko, Arihiro Kohara
Preparation of Multiple Cell Types as Research Resources from Surplus Tissues Derived from Surgery for Polydactyly.
AATEX 22(2), 155-166, 2017